こいつに俺の技は通用しねぇ

     今まで色んなタイプの女と付き合ってきたが、
     みたいなタイプは初めてだ

     だからこそ、面白いんだが…


     「ねむーい……昨日、遅かったからなぁ…」
     「アーン?」
     「お兄ちゃんとゲームしてた」


     くわえてコイツは極度のブラコンだ
     今だって俺には見せたことのねぇような満面の笑みを浮かべてやがる



     「ふかふかだねー」
     「俺様のベッドだからな」
     「ハイハイ。庶民の私にはわかりませんよー」

     言って転がる

     オイ、そろそろいい加減にしろよ



     「?」
     「ちょっと寝るー」
     「なっ…俺をおいて勝手に話をすすめるんじゃねぇ!」
     「30分経ったら起こしてね…」
     「!……もう寝てやがる」


     よっぽど疲れていたのか、
     すでにもうスヤスヤと寝息をたてている

     起こすのもさすがに気がひけて、メイドにタオルケットを持ってこさせた


     「何で俺様が…」


     ふわり、と肌触りのいいそれをかけてやろうとしたその時…
     がごろりと寝返りをうった


     「っ!!!」


     学校帰りに寄っているため、は制服を着ている
     ごろごろ、と寝返りをうつせいで既にネクタイはゆるみ、スカートは捲れあがっていた


     「………誘ってんのか?」


     気が付けば体が勝手に動いていた
     睫毛の本数でも数えられそうなくらいに接近した顔と顔

     ふっくらとした女の子らしい唇を指でなぞると、くすぐったいのか身をよじった

     ぎし、とベッドが軋む


     「このままいくか…?」


     それとも…?



     しゅるりと小刻みの良い音が鳴って、
     のネクタイが床に落ちる


     「…フッ」



     ありったけの愛情をこめて

     甘い口付けを唇に一つおとす


     「声、聞きてぇしな…」


     伸ばした右腕は捲れあがったスカートを本来の位置へと戻した


     「起きたら勘弁しろよ?…」


     ベッドサイドの薄暗い明かりをつけて、の顔を見つめる
     額から瞼、頬、鼻、唇へど順番にキスを散らして

     愛の言葉を呟いた



     「帰せそうにねぇな…」


     今夜は帰らせねぇぜ?
     そう打って携帯をパクンと閉じる

     電源を消すことも忘れない


     さぁ、彼女が起きたら

     どんな風に始めようか