「一度言ったことを繰り返し言わせる気か?」


    「何…?まだやってねぇのか!」


    「いい加減にしろよ…アーン?」


    「調子にのってんじゃねーぞ、贔屓されると思うな」



    だれもつけあがってない


    調子になんかのってないし
    贔屓されるなんかこれっぽちも期待してない


    「宍戸妹!…、早く来い!」
    「はい!」


    名前、一回目からちゃんと言えっての!



















    「いわゆる…」
    「好きな子ほどいじめたい」
    「やるねー、跡部も」
    「あそこまであからさまやとなぁ…」
    「………」


    氷帝学園中等部男子テニス部レギュラー陣は
    まだ球が行きかう前のテニスコートで準備運動をしていた

    彼らの視線の先は、男子テニス部において紅一点のマネージャー
    そして宍戸の妹でもある宍戸にあった



    と、こんな流れだが決して逆ハーなどではないことを覚えておいていただきたい
    決して、決して爽やかな学園ものなど想像してはいけない
    何故なら相手があの跡部景吾サマだからだ


    「学校中に付き合うん公表して、手ぇ出したら社会的に抹殺する…やもんなぁ」
    「あいつ、絶対やりそうなんだけど…冗談とかじゃなくて」
    「それでも跡部と付き合えるなんてちゃん尊敬しちゃうC−」
    「だから跡部みたいなの止めとけって俺は…」
    「アーン?俺がなんだって?」


    噂をすれば何とやら…である
    部長の跡部がやってきた


    「お前ら、俺様のいねぇところでサボってんじゃねーぞ」
    「跡部…自分、ちょっとちゃんいじめすぎちゃうか?可哀相やで」
    「そーそー」
    「何いってやがる」


    フンと跡部が鼻をならした
    全員が一斉に注目する

  



    「俺が楽しいからいいんだ」



    しばらくの沈黙の後
    各々が溜息をつく音が聞こえた

    そんな部員たちなど尻目に跡部はさっさとアップを始める


    「ランニング用意しろよ!俺が1年を見回ってから出発だ」


    そう言って立ち去っていく跡部と入れ替わりにが入ってきた
    ランニング前の給水にペットボトルを全員に渡しに来たのだ


    「ちゃんてやー」
    「うん?」

    誰もが聞き耳を立てたそのとき、


    「大丈夫!私は…平気だから!蹴られても蹴りかえせるし!」
    「パ…パワフルやなぁ」
    「はは!でも俺、のそういうとこ好きだぜ」
    「ありがと。それにね…私、





    いじめられるの、結構好きみたい…」







    全員が固まったのは無理もない

    宍戸がしばらくの間動かなかったのは本当の話





    跡部と

    二人の関係は以外に長く続きそうだ…