「オイ」
          「何だよ、跡部」


          練習後
          今日も楽とはいえない練習メニューをこなし、
          部室で帰る支度をしていると、珍しく跡部の方から話しかけてきやがった


          「お前…どこまで俺様の邪魔をしたら気が済むんだ?」
          「何がだよ…もしや、今日のの部活休み、俺のせいだって言いてーのか?」
          「他に誰の責任だってんだ?アーン?」
          「知るかよ」


          確かに俺の責任かもしれない
          けど、俺が休めなんて言った覚えはねぇし…

          第一、が望んで俺の誕生日の準備するから部活休んだってだけじゃねぇか


          「退けよ。が家で待ってんだよ」
          「………」
          「俺のせいじゃねーぞ?のブラコンは生まれつきだからな」
          「…チッ」


          まぁ、そのブラコンなところが可愛いんだけど…
          って何危険なこと考えてんだ俺!落ち着け!


          渋々退いた跡部の横を通って、俺はできる限りの最速力を持って自転車を漕いだ














          「お帰りなさい、お兄ちゃん!」
          「ただいま。部活休んだの、跡部怒ってたぜ?」
          「うん、後でメールいれとく。
           そんなことより聞いて、お兄ちゃん!」
          「お?」


          重い鞄を下ろして靴を脱ぎながら横目で見ると
          は楽しそうに目を輝かせながらちょっと飛び跳ねてた


          「今日の晩御飯は私が作るの!」
          「…別に、いつものことだろ?」
          「違うもん!いつもはお母さんが作ってたでしょ?誕…あ。
           う、うん…いつものことなんだけど…」


          うちは俺との二人を金がかかる氷帝に入れてるから共働き夫婦だ
          だからお袋が帰りが遅くなったときとかにが夕飯を作るのも当たり前


          「と、とにかく…」
          「ご馳走なのか?今日」
          「う、うん!そうなの!」
          「そっか。じゃ、楽しみにしてるな」
          「うんっ」


          あえてのとぼけたフリも今日でおしまい
          …まぁ、結構終盤まで素だったけどな、俺…激ダサだぜ…


          台所に引っ込んだを見送って、俺は部屋着に着替えた
          制服をハンガーにかけて、部活の汚れ物とかをまとめて洗濯機に放り込んで、
          風呂でも洗っとくかな…と思ったとき、


          「きゃっ!」
          「!?」


          の悲鳴だ
          な、何だ!?

          慌てて台所へ行くと、じゅーじゅーと油のはねている音がしてる
          声をあげたは右手の人差し指を口にくわえていた


          「火傷したのか!?」
          「うん…天ぷらの油がはねて…」
          「バカ!早く冷やせ!」


          ガスを止めて、大急ぎで水場のレバーを冷水にひねる
          ザアッと出てくる水にの指をあてて、痕が残らないことを懸命に祈った


          暫くして

          「まだ痛ぇか?」
          「うん…ヒリヒリする…」
          「ちょっと待てよ」


          確か、冷蔵庫の中に冷やした水が入ってた
          そっちのが水道のやつより冷えてるだろ

          そう思って冷蔵庫を開けようとしたとき…


          「駄目!お兄ちゃん開けちゃ…」
          「な…あっ」


          しまった…
          昨日お袋にの前で開けるなって言われたばっかなのに…


          「今はそんなこと言ってる場合じゃねーだろ!」


          なんか無理やり正当化したような気がしないでもないな…

          ごめんな、










「バレちゃった…」


          しゅん、とうなだれる
          もう少しで夕飯が出来上がる

          その様子がなんだか可愛くて、俺は吐息だけで笑った
          そんな俺にむっとしたのかは恨めしそうにこっちを見てる


          「別にびっくりさせなくてもよかったのに」
          「喜ぶと同時にびっくりして欲しかったんだもん…
           お兄ちゃん、絶対忘れてるし、自分の誕生日」
          「そうか?そういえばそうか…」
          「はぁー…」


          おいおい
          そんなにがっかりすんじゃねぇよ…


          「ほら」
          「わっ」


          出来るだけ優しく後ろから抱きしめてやる
          ごしごし、と頭を少し乱暴に撫でるのも久しぶり
          もうも女の子だからな…


          「ありがとな」
          「うん…誕生日おめでとう、おにーちゃん…」
          「…おう」


          いきすぎてるとか、
          通り越してるとか、

          そんな言葉はもう飽き飽きだぜ?


          今はそんなことどーでもいいくらい、

          のことが可愛くてしょうがねぇ


          「これも一種の兄妹愛…だよな?」


          今日やっと、俺もシスコンだってことを認めるかもしれない…














     あとがき

     近親相姦でもよかった(オイ)
     ほんと、それくらいまでに宍戸お兄ちゃんのことが好きでたまりません
     なんかもう知らないうちに付き合っちゃえばいいのに、宍戸兄妹(笑)

     そんなわけでね、今年はあまり豪華な夢ではありませんでしたが、
     毎日順調に更新できてよかったです!

     改めて、
     宍戸お兄ちゃん、お誕生日おめでとー!