「沖田ぁぁぁ!!!出てこいィィィ!!」
廊下を突き抜け、正門まで聞こえてくる友の絶叫に、ため息を零した
総悟が、またやったらしい
糸口をほどいてみようか…?
「ロッカー大破された」
「あのドSが…!」
「教科書の名前んとこに変態って書かれた〜…」
今回も被害にあったのは三人
三人とも私と仲の良い友達だ
ここのところ毎日といっていいくらいの友達が沖田の襲撃に遇っている
「何とか言ってよ〜あいつ最悪じゃん!!」
「うーん…言ってるんだけどねぇ…」
「そんなこと言ってあの笑顔にごまかされてんでしょーが」
と沖田は幼なじみだった
なので、男子が苦手なでも唯一話が出来る男なのだが、
自分には優しい(?)沖田が自分の友達に意地悪する理由はよくわからなかった
「総悟…?」
「ですかィ。よくここがわかりやしたねィ」
「うん…」
お昼休みのたいていは屋上の貯水タンクの裏か、空き教室で昼寝している
今日も愛用のアイマスクを手に寝そべっていた
「何か用ですかィ?」
「総悟…またたちに悪戯したでしょう…」
困ったような表情のとは反して、沖田は満足げに口端をつりあげていた
「それがどうかしましたかィ?」
「どうかって…駄目だよ、人の嫌がることしちゃ」
「…悪かったと思ってまさァ。魔がさしたんでィ」
「ぼそりと本音言わないの…」
ふわっとやさしく頭を撫でられて、顔を上げれば満面の笑みを浮かべる沖田がいる
この笑顔に何度騙されたことか…そうわかっていても許してしまう
惚れた弱みだろうか?
「何でそんなに悪戯するの?」
素朴な疑問
沖田は面食らったような顔を一瞬して、笑った
「Sだからでさァ」
「あーいーつーぅぅぅ!!」
「ちゃん〜またロッカーを大破ァー…!!」
「ていうか中途半端な悪戯だな。机斜めにしていくとか」
「…………総悟!!」
次の日も沖田の悪戯は続いていた
友達の一人、などは沖田に会えば本当に仕返しプランを実行しそうなのでそれまでには沖田に先に会おうと教室を飛び出す
もうすぐ、チャイムが鳴る
早くしなきゃ
そう思いながら空き教室のドアを開けた
一見、誰もいないように見える教室だが黒板の前の教卓の陰から沖田がひょっこりと顔を出した
「総悟」
「アララ、見つかっちまいやしたか」
「ひどいよ!!もうしないって約束したのに!!何でこんなことばっかりするの?
総悟は…っ、す…」
そこまで言いかけたところでむせた
ノンブレスで喋ったので息苦しくなった
むせ返りながら恥ずかしい、という感情がの頬を染めていく
そんなぶざまなを沖田は嬉しそうに見ていた
隠れていた教卓から腕だけ出して、の細い腕を引っ張って、自分に近づける
突然の行為にの心臓が早鐘のように打ち始めた
引っ張らずとも密着してしまうせまい教卓の中で、自身の鼓動の音は絶対に聞こえているだろうな、と思うと顔が赤くなった
「(もしかしたらたちが好きで…)」
一縷の不安が横切り、顔を上げると例のごとく、満面の笑みがあった
いつもは見惚れてしまうその笑みも、この状況下ではふつふつと怒りが湧いてくる
「またそんな顔して…もう騙されないからね…!」
「…すいやせん」
「え?」
しょぼん、とうなだれるサディスティック星の王子の姿がそこにはあった
少し、怒りすぎたかな…そう思って頬を撫でると、視線がぶつかった
「」
「なに?」
「なんであんたの友達に悪戯すんのか、知りたいですかィ?」
「う、うん…」
悪戯の対象はや土方だけだったのに
あんなに荒々しい悪戯をする理由がよくわからない
しかも、沖田自身はの友達とはほとんど接点がないのに
「それァ…」
「ちょ、そ、総悟…?」
鼻がぶつかるほど距離をつめられて、熱っぽい視線にくぎづけ
ほろ酔い気分のは、唇に柔らかい感触が走ったのを感じた
キスしちゃった
真っ赤になりながら口元を覆うと、満面の笑みの沖田が目に映る
「に、妬いて欲しかったんでさァ」
あとがき
私が本当に見た夢です。
それを友達に話して評判が良かったのでドリー夢にさせていただきました!
一から十まで…とは言いませんが、そこそこ夢の内容に沿って書きました。
最後は…珂葉の妄想(笑)でも、最後の一言はホントですv