正月突発的夢
「はっぴーにゅーやー」
「ぅぅううおお館様!!!」
「幸村!!」
定番の声が飛び交う武田軍は、正月が訪れた日でも、いつもと何ら変わり無い
「幸村よ、何故ここにいる」
お館様、幸村コールが十分ほど続いた後、信玄が本題に戻った
「お館様、某は、いかなる日もお館様の傍におります!
それが例え、雨の日であろうと、嵐の日であろうと、吹雪の日であろうと!」
信玄は幸村を見つめると口を開いた
「幸村よ、お前はまだ成長しておらぬのか!」
びゅっ!と拳が空気をさく音
続いて拳が幸村の頬に当たる音が響く
「お、お館様!?」
「さっさと家に帰れぃ!!!!!!」
信玄の一括に幸村は従うしか術がなく
すごすごと帰宅したのだった
城を出ると、冷たい風が吹いてくる
どこかの武将の格好ほどではないが、幸村が未にまとっているものもかなりの薄着
幸村は城のすぐ傍に聳え建つ我が家を見つめた
玄関には正月の飾り付けがしてあり、それが幸村を安心させた
門から入ると、女官達が出迎えてくれる
幸村は足を部屋の奥へ進めた
毎日見ている扉
きいと音をたてて開けばそこには最愛の人が―――――
「殿!?何処でござるか!」
いなかった…
いそいで中に入ってみれば、ふわりといい匂い
匂いの元は、机の上に並ぶ豪華な御節料理の数々
「ゆ、幸村様…」
「殿!」
聞こえてきた声に幸村は精一杯答えると辺りを見まわした
ようやくの姿を見つける
彼女は大きな鍋が重かったらしく、床におろしていたところだった
机に囲まれていたので、幸村からは見えなかったのだ
「はぁっ、疲れました…。朝からずっと御節作ってたんで…」
そう言いながら立ち上がるを幸村が支えた
それに笑顔で応える
ふわり、と花のような柔らかさで微笑むに幸村は頬を赤くさせる
「殿、某は…」
「はい?」
「某は殿が好…「ピー!!!!!!!!」」
その音にがパタパタと走っていった
どうやら湯が沸いたらしい
幸村はさきほどまでを抱きしめていた手を強く握り締めた
顔をあげると目の前には彼女の背中があって
それが幸村を安心させたが、もっと近くにいたいという願望があった
「幸村様!」
後ろからそっと近づいたことを気付いたのか、そうではないのか、
くるりとこちらを向いた
びっくりしてあんぐりと口を開ける幸村
その隙をついてが幸村の口に黒豆を一粒いれた
「美味しいですか?幸村様」
の嬉しそうな表情に幸村は顔を赤らめて、こくこくと何回も頷いた
「ふふ、これでつまみ食いの共犯者ですね」
も黒豆を一粒食べながら話した
幸村は笑みを浮かべながら、を抱きしめた
―――――――――――優しく、強く………
「殿、某は、殿が好きでござる」
「え、は、はい……////////////わ、私もです…」
「某は、殿の作ってくれる料理も好きでござる///」
「あ、ありがとうございます……///」
「これからも、某の傍で微笑んでくれるか…?」
「は、はいっ!」