「跡部、お誕生日おめでとう!」

          今日は10月4日、跡部の誕生日
          大好きな人が生まれた記念日


          の、はずだったんだけど…










     MARRIAGE SECTION.1 Two memorial days










          跡部邸には色んな人が集まって、盛大なパーティが開かれた
          あたしと跡部は中学2年の時からの付き合いだから付き合って六年目を迎えるんだけど、
          高校三年生の跡部は、付き合い始めたころから少しも変わってない
          相変わらず俺様な性格だし、テニス馬鹿なところも変わっちゃいない
          でもほんの少し大人になったかな…?と思う今日この頃
          同じ高校三年生とは思えないほどの大人っぽさを醸し出していた


          「か…座れよ」
          「うん、お邪魔しまーすっと。」


          主役がこんなとこにいちゃまずいんじゃないかという思いはあったけれど
          今日始めて二人きりになれたのでそこは良しとして
          華やかなパーティ会場とは逆に静かな月明かりが照らすベランダに跡部はいた
          屋敷の雰囲気にあったようにナントカ風のテーブルセットが置かれており
          跡部はそのひとつの椅子に腰掛けていた

          月と星だけが輝く夜の闇は跡部の雰囲気に合っていて、
          しばらく会話をすることもなく、あたしは跡部の横顔に見とれていた


          「…何見てやがる」
          「べ、別に?」


          視線に気づいたのか、こちらに視線を向ける跡部
          隠しきれていないあたしの頬の赤みが目に入ったらしく、跡部はくっと喉で笑った


          「来いよ、
          「来いってどこに…。まさか、膝の上とか言うんじゃないでしょうね…」
          「……いいから来い」
          「何にも良くないって…」


          ちょいちょい、と手招きをされた
          仕方ない、とばかりにため息をひとつ零して立ち上がり、跡部の膝に座った


          「重くない?」
          「腰に来るほどの重量だな」
          「…っわ、悪かったわねぇ…!」
          「フン……冗談だ。そう拗ねるな。」
          「拗ねてなんか…っ」


          跡部の両腕はあたしを抱きかかえていてそこから彼の温もりと鼓動が伝わってきた
          身をよじらせて後ろを振り向けば、鼻がくっつきそうなほど近くに跡部の顔があった
          どちらからの合図もなく重なる唇
          深く重なることはなかったが、十分にお互いの気持ちを確認できるものだった

          跡部は唇を離した後もそのままの態勢でを抱きかかえていた
          昔から自分が好んでいたせいかずっとほとんど髪を切らない
          肩先までのびている漆黒の髪を梳きながらぼんやりとの肩越しに景色を見つめていた


          「18歳だね…」
          「…何を、今さら…」
          「何となく言ってみただけよ…」


          パーティの疲れが出たのか、身を跡部に任せた
          あんなに張り切って料理食べなきゃ良かったと後悔する自分
          普段食べれない高級品とかはやっぱ食べなきゃ損でしょ!という一般ピープル心まる出し


          「やっと…お前を俺のものに出来る」
          「…は?それこそ今さら…」


          小さく笑うと跡部が肩を掴んで身を離れさせた
          ?を浮かべながら跡部を見ると、いつも通りの穏やかな表情だった


          「そうじゃねぇ…。もっと、違う方向のことでだ…」
          「…ね、ハッキリ言って?」
          「……チッ。仕方ねぇな」


          ゆっくりと、左手がすくいあげられた
          跡部は優しく薬指に口付けると、頬にあてた


          「俺と…結婚してくれ」
          「…!?」
          「何だ…素っ頓狂な顔しやがって…」
          「だっ…だって…本気?」
          「お前、俺に喧嘩うってんのか…?」
          「まだ18だよ?学生結婚なんて…それに跡部の家の人たちだって反対とか…」
          「関係ねぇ」
          「関係あるある!」
          「俺は、お前の気持ちを聞きてぇ」


          柔らかい感触が首筋にはしった
          それが跡部の唇だと認識して顔は赤くなるばかりだった
          時折小さな痛みがはしり、赤い痕が刻まれているのだろうと思った


          「…」
          「…ひ、きょう…だよ」
          「言えよ、…」
          「あたしは…、あたしも跡部のこと好きだから…結婚したいに決まってる…。嬉しいよ…」


           自然と、涙が溢れた
           ずっと欲しかった言葉
           テレビとかで観てるドラマでこんなの言われたら絶対クサくて噴き出すかと思っていたのに
           実際は全然違っていて、胸がいっぱいでどうしていいか分からなかった


           「これから一生かけて…お前を幸せにしてやるよ」


           跡部が目元を唇で拭った
           それが何だか恥ずかしく見えて、身をよじらせたが、跡部の腕はびくともしなかった


           「もう離さないぜ、ちゃんよ」
           「………複雑」


           大人しく跡部の腕の中におさまりながらは言葉とは裏腹に笑顔を浮かべた
           その動きに従って、瞳に溜まっていた涙も流れて落ちていった































☆あとがき
クサいっ!甘々通り越して激甘かっ!?
まぁそれはさておいて…。一発目をいっぱい変更しながらやっと書き出すことが出来ました…。
ほんといい加減にしろや管理人って感じですね。ごめんなさい
ホントこの跡部どういう神経してるんだろ…18になった瞬間だよ?
ヒロインもヤバいよね。まぁお互い若気の至りってやつっスよ、きっと。
そんで、跡部は小さな独占欲。結婚すると表面では自分の妻になるので独占できるという…。
さぁ帝王との結婚生活…どうなっちゃうんでしょうね…。(←遠い目)