ぽかぽかと暖かい教室
          窓から差す光が外の寒さとは対極的な穏やかな気持ちにさせてくれる

        は大きなあくびをすると腕枕をつくって瞳を閉じた









     
Time Of Study










          今は社会の時間
          おじいちゃんってあだ名がつくほど高齢な先生が必至に黒板に何か書いてる
          先生の声が子守唄みたいでもう一つあくびを零す
          心地よい眠りの世界が私を誘ってる
          ごめんね、先生!おやすみなさーい・・・・・・


          
ビシッ!!

          「痛ぁ!!」
          「ー、どうしたぁ?」
          「な、何でもありません」

          一斉にこちらを向いたクラスメイトと先生ににっこり微笑む
          デコピンとは思えないほどの強い痛みと音に犯人なんてすぐに解った

          「こるぁ!キノコ!何すんのよーっ!」←小声
          「誰が茸だ。第一、授業中に眠りこけてるお前が悪いんだろ」←小声
          「だからって起こし方ってもんがあるでしょ!乙女にデコピンとは激しく失礼でしょうがぁ!」←小声
          「国語辞典貸してやるから『乙女』って言葉調べろ。
           それに、寝てるやつをわざわざ俺は起こしてやったんだぞ。文句言えるところか」←小声

          先生の声が消えて再び黒板にチョークの音が響き始める
          それと同時に日吉の視線もからノートと黒板へと移った

        はノートを取る気にもなれず日吉の横顔を頬杖をつきながら眺めた
          窓から入ってきた心地よい風が日吉の髪を揺らしている

          (黙ってれば、ただの美形少年なんだけどなぁ・・・)

          消しゴムを空中に投げてキャッチしてを繰り返しながらふと思う

          「はぁ、勉強なんてくそくらえだわ・・・」←小声
          「一応、乙女なんだろ。下品な言葉使うのはよせ」←小声
          「乙女もたまにはやさぐれる時があるのよ・・・」←小声

          自分でも訳のわからない言い訳をしながら、うんうんと頷く
          日吉は訝しげな視線でその様子を見ていた

          「ってことで、ここは来週テストに出るからな。
           よし、もう全員書いたな。消すぞー」

          その言葉にやさぐれモードから一気に覚醒する
          年寄りとは思えないほどの俊敏な手つきで黒板消しで文字が消されていく
          テスト範囲はさすがに見ておきたかったというのが本音
          ふとノート見ればノートの端にキノコの絵が書かれていた

          「ふっ・・・。真の優等生はテスト範囲なんか言われなくても推測出来るのよ!」←小声
          「見苦しい言い訳だな」←小声
          「日吉ぃ!ノート見せて!」
          「死んでも見せるか」
          「何だとぉ!反乱起こすわよ!」
          「起こせるもんなら起こしてみろ。知ってるとは思うが反乱は一人で起こせないぞ」
          「起こしてみせるわよ!新たな日本の歴史を作ってやるわ!」
          「クラス中の前で宣言するなんて、中々やるな」

          日吉の言葉にハッとすればクラス中が笑いながらこちらを見ていた
        の声は途中から丸聞こえだったのである


          「そうかそうかー。、反乱起こし頑張ってくれよ。先生、応援しちゃうからなー」
          「は、はは。ど、ども!」

        はキッと日吉を睨んだ
          口角をあげて笑う日吉の顔が後々頭から離れないほど印象的で
          日吉の笑った顔を見るのは初めてだと気づいたのは後日だった






          「何だ、アイツも笑えるんじゃん・・・」