1.今日だけ一日だけのバカンス
さすがに買いすぎたかもしれない
張り切りすぎたのもあるし、
久々のデートだから緊張しているのもあるし、
何より相手があの宍戸だからかもしれない
それぞれ個性色豊かなオーラを放つ四着の水着を前に思考を繰り広げていた
「来週の日曜、部活オフになったから。
プールでも行かねぇか?」
休み時間、久しぶりにやって来たかと思えば、そんなことを言い出した
突然のことに呆ける私を見やって小さく笑った宍戸
無言で顔を赤くさせながら何度も頷く私に軽く片手をあげて去って行った
突然、携帯から呼び出し音が鳴り響いた
慌てた様子で携帯を見れば、鳳長太郎の名前
通話ボタンを押して耳に押し当てると、聞きなれた長太郎の声
「もしもし、さん。鳳です」
「解ってるわよ。どうしたの?長太郎」
「今ですね。忍足さんから聞いたんですけど、明日宍戸さんとプールに行くって本当っスか?」
「・・・・・・忍足にかわりなさい」
何だか嫌な予感がして、長太郎にそう告げた
興味本位で長太郎が電話かけてくる訳がない
どうせ忍足に何か言われたに決まってる
「もしもし、か?」
「そうですとも。何か用?明日はデートなんだからね。邪魔しないでよ」
「相変わらず冷たいなぁ・・・。俺は単に想い人に想いを馳せて悩んでるであろうにアドバイスしよう思てなぁ・・・」
「じゃあ教えてよ。宍戸の好みの水着ってどんなの」
「いきなり態度変わるなぁ・・・、自分」
態勢を変えながら携帯を反対側の耳に移動させた
その時ふいに電話口から聞こえた声、声、声
どうやら、レギュラーがほぼいるらしい
「ちょっと・・・。半分くらい面白がってるでしょ」
「まぁなぁ。だって一ヶ月ぶりの一日だけの休みをどないして使うかを調査中でな。
宍戸が、可愛い彼女のとプール行く言うから」
「はい、じゃあね」
「ちょぉ待ちぃや!!」
「・・・まだなんかあんの?」
「宍戸、楽しみにしとったでぇ。後、セクシー系の水着やめときや。
あいつ純情やからなぁ、鼻血ふくかも・・・」
ブツッ!
「真剣に聞いて損した」
ぼすっと携帯をベッドに放り投げた
再び四着の水着を前に、一つ溜め息をついてみる
忍足の声が響いてきて、黙ってセクシー系の水着をタンスに閉まった
「やっぱ、これで行こ」
明日は、お弁当作って行こう
髪は二つにくくって、
宍戸にいっぱい甘えるんだ
最近あのプールで有名なトロピカルジュースも飲みたいし
一ヶ月ぶりの一日だけのバカンスの相手に、私を選んでくれたんだから
嬉しさとほんの少しの恥ずかしさを胸にふとんに潜り込んだ
あとがき
うん。なんてゆーか、宍戸ごめん!出番セリフのみ!
次は出るから!単にヒロインとレギュラーたちの絡みが書きたかっただけ
このヒロインは今までにない乾いたヒロインっぽいですね